のんびり日記

2004.02.27から始めたはてなダイアリーからのお引越し。猫のこととか日常のこととか。

【髑髏城】いのうえひでのり&ペリー荻野氏トークショーレポート【コピペ】

髑髏城にはまりました。
いのうえさん、「ふんちら」って!www
しかもベストふんちらが「阿修羅の染ちゃん(市川染五郎)じゃないですかねー!」って!w是非見たいわ!!!www


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皆さま、こんにちは。
上映スタッフの山谷です。


去る1/30(水)、東京・新宿バルト9で
劇団☆新感線の主宰・演出家、いのうえひでのり

時代劇評論家、ペリー荻野氏による、トークショーが開催されました!


本日はその様子をレポートいたします!



ペリー:
いのうえさんのルーツとなった時代劇はありますか?


いのうえ:
近衛十四郎さんの「素浪人 月影兵庫」、「素浪人 花山大吉」ですね。
あとで、十四郎さんはその時代の凄腕の剣客という方だったと知りました!


ペリー:
近衛さんは松方弘樹さんと目黒佑樹さんのお父さんなんですが、とにかく手首の返しがすごく柔らかいんですね。
刀をさばく上手さってこの手首の切れにかかってるんですよ。
それで、近衛さんの伝説があるんですけど、あまりに返しが早くて斬られ役が追いつかなかったらしくて。
斬られ役さんが「早すぎて死んでいられません!」という話しもあったくらいなんです。


いのうえ:
実は早乙女太一君も手首が柔らかくてグリップが強いんですよ。
だから剣先がキレイに弧を描くんですね!
でもこの『髑髏城の七人』では華麗なる立ち回りより、人を斬る重みを入れてもらうように演出しました。
大阪公演はやっぱり早かったんですけど徐々に重みを持つようになっていきましたね。
お客さんの中には殺陣は早くなきゃ!という人が多いんですけど、今回はそういう演出を重視しましたね。
複数回観たお客さんから、「殺陣が遅くなっているのはなぜ!?」というアンケートがあったりして、よく見ているな〜と思いました(笑)


ペリー:
立ち回りは一手二手三手と数えるんですけど、実はこの『髑髏城の七人』の太一君の立ち回りを数えてみたんです。
そしたら、一幕最後の太一くんの立ち回りはなんと75手もあったんですよ!75手を全部暗記して動くって驚異ですよ。
しかも、この公演時の太一君は19歳なんですって!余計75手の立ち回りが信じられませんよね(笑)!


いのうえ:
そうなんですよ!しかもそれをね、彼は一回で覚えてしまうんです。
天性の才能と幼い頃からの経験で成せる技ですね。
あと、舞台の『髑髏城の七人』の初演は90年なんですね。
20年以上前ですから、私も30前ですし、主演の古田も24歳、25歳とかでした。
だから若者のイケイケのときの原型がこの演目の構造には残っていているんです。
今ならとても考えられない(笑)。
森山未來くんも身体能力がとても高いし新感線は3回目なのでだいぶ慣れてくれていたし、小栗旬くんはこれが初めての(新感線への)出演とは思えないほどの立ち回りを見せてくれました。
そんな身体能力が高い若手が揃ったものだから、作家の中島かずきさんが目をキラキラさせちゃって。
『髑髏城の七人』では天魔王(森山)と蘭兵衛(早乙女)の「口説き」と呼ばれるシーンがあるんですが、本作ではなんと戦いながら口説くという(笑)
そして、立ち回りはまず高い身体能力が必要ですが、艶っぽさがその人の個性になってきますね。


ペリー:
小栗くんの着流しから太ももが見えるんですけどこれがまた良いんですよね。


いのうえ:
俗に言う“ふんちら”ですね。着流しからふんどしが見えるんですよね。


ペリー:
今までの新感線作品でベストふんちらは誰ですか!?


いのうえ:
阿修羅の染ちゃん(市川染五郎)じゃないですかねー!



ペリー:
これは一般の方から質問なのですが、新感線で舞台化したら面白そう!と思われる時代劇映画は??とのこと。
<神奈川県のてーるさん>よりいただきました。
私は千葉真一さんが好きなので「影の軍団」をやってもらいたいですねー。


いのうえ:
影の軍団」を僕らがちゃんとやるとネタものというか、お笑いになってしまうんですよね(笑)
そしたら、レッツゴー!忍法帖じゃないかと(笑)


ペリー:
なるほど(笑)「子連れ狼」は、どうですか?


いのうえ:
いいですねー!あの頃の時代劇はめちゃくちゃですからね。
乳母車に機関銃とかギミックが大好きですからね。
あ、ちなみに『髑髏城の七人』の太一君にぐっときたら、ぜひ「必殺4」の真田広之さんを観て欲しいですね〜!


ペリー:
真田さん、いいですよね〜!



ペリー:
キャスティングにはこういう方が良いという条件はあるんですか?


いのうえ:
舞台の立ち方ですね。姿勢です。
時代劇では立ち姿が重要なのでふらふらしている人はダメですね。
今の若い人はスタイル良くて顔も良いのですが重心が上の方にある人が多いかもしれません。


ペリー:
ぐっとくる俳優さんはいらっしゃいますか?


いのうえ:
んー、(田村)正和さんとか、(片岡)仁左衛門さんとかですかね。
阿修羅城の瞳』という舞台をやったときに染五郎さんのイメージは『眠り狂四郎』だったんですね。
そしたら、かつらのスタッフさんが正和さんや仁左衛門さんを担当したことがあると聞いて、ご縁だな〜と思いましたね。


ペリー:
女優さんではどうですか?


いのうえ:
着物を素敵にきられる人は舞台で得だと思いますね。
最近の女性は普段、着物を着られる習慣のある方があまりいないですからね。



<最後に一言ずつ>
いのうえ:
あくまでも舞台を撮ったものですが限りなく映画に近くて、音の入れ方など再加工していますから舞台を素材にした新しい映像表現です。
舞台を作った私が言うのもなんですが、ある意味舞台よりも面白いと思います。


ペリー:
舞台で観ている角度とは全然違うし迫力がすごいので存分に楽しんで欲しいです。



◆    ◆    ◆



「時代劇」をテーマに、大変盛り上がったトークショーとなりました!
ご来場いただいたお客さま、そしていのうえさん、ペリーさん、楽しいお話しをありがとうございました。